映画「ブルーに生まれついて」を鑑賞しての一言、二言も物申す!

「ブルーに生まれついて」という映画は伝説のトランペッター、チェット・ベイカーの自伝的映画であった。まだ日本が昭和の時代、アメリカ合衆国で一躍ジャズ界のトップに躍り上がったまでは良かったが、そこからすぐ転がり落ちていく。理由は麻薬。この切なく、悲しく、また愚かですらあるこのチェット・ベイカーをイーサン・ホークが見事演じている。その恋人役にはカルメン・イジョゴがキュートにも支える女として演じた。
チェット・ベイカーは僕がまだ高校生の頃に知り得た大人の世界にいるミュージシャンという知識しか無く、この映画を見に来るまで不慮の事故で1988年5月13日58歳に亡くなっていることなんて知らなかった。つまり、高校生の頃の僕が知り得た時にはもう死んでいたということになる。何という皮肉か・・・、と思った。
ただ、この映画に救いがあれば良かったが、最後は最愛の恋人とも別れ、しばらくして亡くなる。それもあれ程チェットが望んでやまなかったバードランドでの最期のステージで別れを歌いながら告げる。これはこの映画を観なければその異常な雰囲気は分からないだろう・・・。本当に悲しい結末である。
僕自身、若い頃の事故により左手の感覚が少し麻痺が残っているのでいろんな楽器の中でトランペットならばそれでも出来る数少ない楽器として憧れていた。そして、チェット・ベイカーという僕に似た不器用な男を模範にしようと思っていた頃もあった。が、今は常にチェットに批判的だったマイルス・デービスが大きく見える。
麻薬というものの人の人生を奪い尽くす恐ろしさを知り、また結局自分自身に負けていったチェット・ベイカーが哀れに思えてならない。
そう言えば、今の芸能界も似たようなものかな・・・。夢を壊さないで欲しいし、愛した人を失う映画を観るのはもういい・・・、以上です。キレイモ料金